大阪大学は文学部の2次試験で日本史を実施する(数学との選択)。阪大文学部は2次試験における英・国・社(数)の比率が1.5:1.5:1のため、社会(日本史・世界史・地理から1科目選択)の対策が軽視できない。2次試験の比率は62%である。共通テスト対策を意識しつつ、論述対策を早い段階から行いたい。
阪大文学部の日本史は全て論述問題、大問4題で第1問が原始・古代、第2問が中世、第3問が近世、第4問が近代であり、現代からの出題はない。字数は200字程度と指定があり、最大250字までは記述してよい。
上記から分かるように、1年分を対策するのにかなり時間がかかるため、通史学習と並行して、早い段階から論述対策を意識したい。参照する教材としては、教科書は山川『詳説日本史』もしくは実教『日本史B』、参考書としては塚原哲也『日本史実力強化書』(駿台文庫)を使用すればよいでしょう。旧センター試験レベルの用語については知識として蓄えておきたいので、鈴木和裕『時代と流れで覚える!日本史B用語』(文英堂)を使いたい。
阪大は推移・変化型、因果関係説明(内容説明を含む)の2パターンが中心となる(この他に多面型・対比型の出題がある)。推移・変化型は時期区分を意識しつつ、時期ごとの共通点と違いを意識したい。因果関係説明は理解に重点を置いた通史学習を意識したい。
阪大文学部日本史の答案例としては青本の参照を推奨する。答案例を参照する際は、250字を意識して知識を蓄えたい。本番は200字書ければ問題ないが、練習では250字を意識することがポイントとなる。
以下に示した答案例は、田中が独自に作成したものです。受験生が阪大文学部日本史に取り組むにあたって、答案例の1つとして参考にしてもらえればと思います。
受験日本史の指導者の方にも参考にしていただければ幸いです。阪大文学部受験生を指導するにあたって、複数の答案例に触れながら、考えることは重要と考えます。答案例を使用の際は田中一平が作成した答案例であることを明記して、ご使用ください。
更新履歴
2024年8月4日、2024年の答案例を公開しました。
阪大(文)日本史論述答案例
塚原哲也先生との雑談→指導者向け